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こんにちは!SE ブログの相馬です。
皆さんは今まで指紋認証や顔認証を使用された事はありますか?実は昨今、生体認証が本格的にあらゆるところで導入され、実用化されています。
例えば住宅であれば目で認証する虹彩認証や、銀行であれば手のひら認証 (これはだいぶ前からですが)、企業であれば指紋認証や顔認証の技術が使用されており、このように物理セキュリティにおいては生体認証が普通に使われているような時代となりました。
羽田空港でも平成 29 年に顔認証ゲートを導入しました。海外の空港も顔認証をはじめ生体認証が導入しております。また、National Australia Bank (NAB) は顔認証と暗証番号で ATM から現金を引き出せる実験をしているそうです。もはや全世界的に生体認証として顔認証が標準的に使用されているようにも考えられます。
米当局、空港での「顔パス」促進 生体認証を本格化 | Forbes Japan
10 年前は確か指紋認証がまだ出てまもない頃で、PC や外部デバイスで指紋認証をしても精度があまり高くなかったような頃だったと記憶がありますが、この 10 年でこのような技術は凄まじい勢いで高度化しており、また民間でも実用化されています。この先 10 年後にはどのような生体認証が使用されているのかとても興味があります。
そんな中で、Microsoft が顔認証技術に対して行動規範を設け、悪用されないように立法を呼びかけています。Microsoft は顔認証技術でこのように危惧しています。
当社は、2019 年中に、政府がこのテクノロジを規制するための法律を制定することが重要であると考えています。まさに、壺の中から顔認識の魔神が出現しようとしています。何も行動を取らなければ、5 年後には、顔認識サービスが社会的問題を悪化させるような状況に直面する可能性もあります。一度そうなってしまえば、課題を解決することははるかに困難となるでしょう。
顔認証が社会的問題を悪化させる、つまり言ってしまえば、「一旦、自分の顔情報を何かに悪用されてしまうと、そのような問題を解決するのは困難でしょう」と言っているかと思われます。
ですので、Microsoft は政府の対応を待たずに自分達から行動を取る時が来たとし、見解を発表しました。
顔認識テクノロジに関する当社の見解について:今が行動の時 | Microsoft
また、Microsoft がこのような行動が取れる背景には、NIST が行った評価テストで顔認証技術が業界トップクラスである事が証明されており、業界をリードしてゆきたいという考えもあるのかもしれません。
NIST (National Institute of Standards and Technology: 米国標準技術局) が行った評価テストにおいて、マイクロソフトの顔認識テクノロジが業界トップクラスであることが証明されました。
Microsoftは、これから起こり得る顔認証技術の問題に対して、Microsoft は 6 つの行動規範を設け進めてゆくそうです。また、この行動規範は政府機関も対応が必要であると考えているようです。
- 公正性: あらゆる人々を公正に扱う顔認識テクノロジの開発と展開を行います。
- 透明性: 顔認識テクノロジの能力と限界について文書化し、明確に伝えます。
- 説明責任: 顔認識テクノロジが重大な影響を及ぼす用途では、人間による適切なコントロールが行われるようお客様を支援していきます。
- 差別的使用の禁止: 顔認識サービスが違法な差別に使用されることを利用規約により禁止します。
- 通知と同意: 民間セクターのお客様に対して顔認識テクノロジの展開における通知と明確な同意を奨励します。
- 合法的監視: 警察権力による監視の状況において人々の民主主義的自由が確保されるよう支援し、その自由が損なわれると考える目的では顔認識テクノロジを使用しません。
顔認証技術による恩恵は非常に素晴らしいものがあり、例えば犯罪防止や、遺伝病の診断や、行方不明の子供の捜索など、人の命に関わる非常に重要な事に使われているので、このような技術は今後も進化してゆくとより良い恩恵があるかと思わます。
しかし一方で、一旦悪用されてしまうと、社会的に大きな問題、犯罪を引き起こしてしまう可能性があります。分かり易いところで言えば、空港での入国や、ATM のお金の引き出しで悪用されるとどのような問題が起こるか、容易に想像ができるわけです。
ちなみに余談ですが、私が以前よく見ていた大好きアメリカドラマで「パーソンオブインタレスト」というのがあるのですが、このドラマそのものが顔認証と AI を使った内容となっており、顔認証が悪用される事の恐ろしさが垣間見れます。
顔認証が適切に使われるように使用され、間違った監視社会や民主主義が確保されないような社会になっては決してなってはならないのです。
引用元:顔認識テクノロジに関する当社の見解について:今が行動の時